機械に頼らない「意思疎通」の方法もあります。
文字盤や口文字(くちもじ)といった、パソコンなどを使わない「意思伝達方法:アナログ方式」があります。
簡単な「コミュケーション手段」.ですが、常に、介助者側:相手の「助け」が必要となります。
・言葉かけ:介助者が、あらかじめ「当事者が言いたいこと」を想像して話しかけ、当事者が「まばたきや唇を動かす動作」で「YES、NO」を答える方式です。
「あ、うん」の呼吸で即座に伝えられる時は良いのですが、うまく伝わらない場合、この「言葉かけ」が延々と繰り返されることになり、伝える気持ちがそがれたりしてしまいます。双方に、忍耐と集中力が必要となります。
・透明文字盤:介助者が当事者と向き合い、透明な文字盤を当事者の目に向けて示す。当事者が一文字の位置を「見つめる」ことにより、その文字を介助者が読み取ってくれる。これを繰り返すことにより「言いたいこと」が伝えられます。短文向きで、長文を伝えたいときは、介助者側の習熟度に左右されます。
一例として、「透明文字盤の利用例」をご紹介します。
日本ALS協会広島県支部長、三保浩一郎(ALS)さんの「YOUTUBE公開動画」をご紹介させていただきます。この動画、編集作業も意思伝達機器で行なっているそうです。
・口文字:文字盤を使わないで、「言いたいこと」を介助者主導で読み取る方法。かなり高い習熟度が求められます。しかし、普段近くにいる介助者がこの「口文字」を習得できたら、素早いコミュニケーションが可能になるでしょう。
一例として、「口文字の利用例」をご紹介します。
口文字コミュニケーションのススメ
自立生活センター北見 代表 渡辺哲也(ALS)さんの「YOUTUBE公開動画」をご紹介させていただきます。
このようなアナログ方式は、当事者と介助者双方に、高い集中力と忍耐が必要となります。
介助者の読み取り技術や当事者との意思疎通の程度により、伝わり方に大きな差がでることもあります。